症例紹介

2017.11.09

深い虫歯・神経に近い虫歯の神経を残す処置について2(HYc・保険診療)

こんにちは、都筑ふれあいの丘駅前、みつい歯科クリニック院長の三井です。
今回は深い虫歯に対して神経を残す処置を行った例をご覧下さい。

患者さんは都筑区にお住まいの70代の女性の方でした。
数日前から奥歯に違和感を感じてらしたそうです。
肉眼ではメタルインレー(金属の詰め物)の横に穴があいています(赤い矢印)。
レントゲン写真では白く写っている金属の下に黒い透過像が見られます(緑の点線部分)

 

メタルインレーを除去すると中はかなり大きな虫歯です。

う蝕検知液で軟化象牙質を染出し、除去してゆきます。

 

虫歯の除去を進めてゆくと、かなり神経に近いところまできました。
処置前に自発痛(何もしなくてもズキズキと痛む)がなかったので、神経を保護する薬剤を塗布し、仮埋めを行いました。メタルインレー除去時の写真

と比較するとかなり大きく歯質を失っていることがわかります。

神経を保護する薬剤としては以前にセラカルLCについてご紹介させていただきました。

(セラカルLCについてはこちらのページをご覧下さいhttps://www.mitsuishika.com/case/post-43/

今回はHYcという薬剤を使用しました。HYcはタンニン・フッ化物合材です。

タンニンとフッ素の作用で虫歯の細菌を殺菌し、軟化象牙質の再石灰化を

促進することで、深い虫歯でも神経を取らないですむ可能性が高くなります。

 

 

セラカルLCやHYcを使用したからといって必ず神経を残せる訳ではありません。
残念ながら神経を取らなければならない時もありますが、可能な限り

神経を残すよう心がけています。
今回ご覧いただいた処置内容はすべて健康保険の範囲内で行っています。

横浜市都筑区 都筑ふれあいの丘駅前の歯科医院 みつい歯科クリニック